あえて欧州車を追いかける必要はない
もっとも、次期インプレッサから採用される新世代の「スバル・グローバル・プラットフォーム」のコンセプトやターゲットを見聞きする範囲でいえば、そうした心配は無用。スバルは、自動車メーカーとしては比較的少数のお客様をターゲットに、自分たちだからこそできるクルマ作りを進めていくと決意している。
心配なのは、そのターゲットに「欧州車」を置いているところだ。
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たしかに、欧州車(明言しないが、おそらくドイツ車)を欧州的基準で見れば彼らにアドバンテージはあり、スバルが追いつかない部分もあるだろう。しかし、北米市場での実績でいえばスバルは欧州ブランドを凌駕している面もある。あえて、追いかけるのではなく、自分たちの基準で、自社製品の優位性を示すべきではないだろうか。
彼我の差を無視すべきとは言わないが、相手の土俵で追いつき追い越せとするのではなく、自分たちの強みを明確にし、そこを伸ばすというマインドチェンジを、この社名変更を機に進めることを期待したい。