ディーラーが販売目標を達成するために登録だけすることがほとんど
新聞の折り込み広告やインターネットなどで中古車を探していると、年式は当年(その年)、もしくは1年落ちでほとんど走っていないクルマをよく見かける。
こういった中古車は、「新古車」正式には「未使用車」と呼ばれている。ここでは「未使用車って何?」、「未使用車はなぜ流通するのか」、「未使用車のメリット、デメリット」などを紹介する。
● 未使用車って何?
未使用車のざっくりとした定義は前述したように、登録しただけで年式は当年(その年)、もしくは1年落ちまでで、ほとんど走っていない(走行距離はおおよそ100㎞まで)クルマといったところ。つまりその名の通り「登録しただけで使ってないから」未使用車といわれる。
●なぜ未使用車が流通するのか?
クルマの多くは大量生産される商品であるため、工場の稼働率の維持、部品メーカーとの契約、輸入車であれば本国の本社との契約台数といった事情で、一定の数が生産、輸入される。
クルマを売る販売会社(最終的にはディーラー)にも販売目標が課せられており、販売会社には在庫として大量のクルマが預けられる場合が多い。
ディーラーには販売目標台数を達成するとメーカー、インポーターからインセンティブと呼ばれる報奨金を与えられることがほとんどであるため、販売会社はインセンティブ目当てに頑張るが、目標を達成できない時も多い。
そのため販売会社は在庫車を自社で登録し販売目標台数を達成し、インセンティブをいただく(販売会社にとっての「売れる」という定義はクルマを登録する、ナンバープレートが付くことである)。
そこで売れ残ったクルマが自社、外部を含めた中古車販売店に流通し、未使用車となる。という事情もあり、未使用車は3月や9月といった決算期の後、4月や10月などに多く出まわることが多い。