雨天時の安全性も確保できる便利なアイテム
一度使ったら手放せないのが、ウインドウコーティングだ。液体ワイパーや撥水剤などと呼ばれることもあるが、もちろん機能は一緒。ウインドウに塗り込んで被膜を作ってやることで、雨をビンビンと飛ばすことができるという、とても便利なアイテムだ。
効果はご存じだと思うが、ある一定の速度になると、走行風で雨粒は飛んでいくので、ワイパーなしでも走行は可能というのが最大のポイントだ。
また、低速では飛ばないにしても、ウインドウ上で粒になるので視界もクリアになるし、ボディから流れてきたワックス分も付きにくくなることから、イヤな油膜も防止してくれるなどメリットは多い。安全走行には欠かせないアイテムである。
メリットのほうが確実に多いが、デメリットを強いて挙げれば、定期的な施工が必要だったり、夜の走行で街路灯の光りが差し込んだときに、雨粒が白く光って視界が遮られることぐらいだろうか。
このようにメリットのほうが多いウインドウコーティングだが、どれも同じというわけではない。雨粒を弾くという機能自体は同じなので、どれも同じだと思っている人も多いが、まず成分的にふたつに分かれる。
それがシリコン系とフッ素系だ。違いを簡単にいうと、まず前者は撥水性重視。40km/hからぶっ飛びなどと謳っているのがこちらだ。
対する後者は耐久性重視で、1年間効果持続などというあたりがウリ。欠点についてはもちろんその逆で、シリコン系は耐久性がなく、フッ素系は撥水力がシリコン系に比べると劣るということになる。
シリコン系とフッ素系、どちらが悪いということはなく、乗る頻度(天気でも乗ると被膜は剥がれていく)やお手入れの手間がかけられるかなどで選べばいいだろう。またいいとこ取りのハイブリッドというのも最近は登場してきている。
さらにウインドウ撥水剤には親水タイプもある。一般的なのは水を弾く撥水タイプなのだが、親水タイプは水膜がベターっと表面に張り付くのが特徴となるため、フロントウインドウに使用すると、水膜で風景がゆがんでしまう。そのため使用はサイドミラーに限定されているが、実際に使ってみると、水膜が均一に広がるために水滴が消えて見え、後方確認はとてもしやすくなる。
施工についても親水タイプは濡れたところにスプレーをすればすぐに親水被膜が表われるので、とても簡単だ。一方、撥水タイプは施工をしっかりとやらないと、チャンと撥水しなかったりするので注意が必要となる。
具体的には、晴れた日(あまりに暑い日は避ける)を選び、均一に塗り込む。こうすることで太陽の熱で定着が進んで、強固な被膜を得ることができる。
そして拭き上げも乾いたきれいなタオルで、できるだけ表面に残っている余分な液剤を取り除いてやる。ただ、余分な部分はワイパーで取り除かれるので、それほど神経質にならなくていいだろう。
いずれにしても、雨の日の視界確保にはウインドウ撥水剤は今や必須。ゲリラ豪雨も多いことから、しっかりと施工してやろう。