ショートホイールベースのほうが運動性能は高い!
クルマのカタログにも載っている「ホイールベース」とは、前輪の車軸と後輪の車軸の間の距離のこと。国産車は通常、「mm」単位で表記される。全長が同じなら、ホイールベースは長い方が、室内空間は長くとれる。また、ホイールベースは、トレッド(左右のタイヤの中心から中心までの距離)との比率で、運動性能の素姓を大きく左右する大事な要素となっている。
簡単に言えば、トレッドが同じなら、ホイールベースが短い方が、クルマのアジリティ(俊敏性)は高く、操縦性に優位で曲がりやすい。反対にトレッドが同じなら、ホイールベースが長い方が、直進安定性がよく、スタビリティが高いぶん、曲がりにくい特性になる。
この比率を、ホイールベース・トレッド比といい、「ホイールベース÷前後トレッドの平均値」を計算し、乗用車なら1.8くらいがひとつの目安。運動性能を重視するスポーツカーなら、1.65より小さいと、コーナリングマシンといえる。
たとえば、ロータスエリーゼのホイールベース・トレッド比は、1.60。クラウンアスリートは、1.84。現行プリウスは、1.76。日産GT-R(R35)は、1.74といった具合。