ランキング1位のモチュールGT-Rはなんとクラッシュ!
宮城県のスポーツランドSUGOにて開催中のスーパーGT第4戦の予選が終了した。予選Q1はGT500クラス、GT300クラスともに波乱の展開となった。GT300クラスは開幕戦と第2戦のウイナーが姿を消すことに。開幕戦優勝のレオン クストスAMG-GTは1’19.433で20位、第2戦優勝のB-MAX NDDP GT-Rは1’19.451で21位という結果に。また、昨年のチャンピオンであるゲイナー・タナックスGT-Rも1’19.302で15位となり、こちらもQ1での敗退となっている。
GT500クラスは開幕2連勝を果たしているモチュールオーテックGT-RがSPコーナーで単独クラッシュ。これにより赤旗中断となり、そのままセッション終了。なんと、Q1後半にアタックをしようとしていたマシンも含め、GT-Rはこの煽りを受けて全車予選Q1敗退となってしまう。
そして予選Q2。15時27分のコースイン時に最終コーナー付近で小雨が降り出したとのアナウンスが……。こうなるとトラクションコントロールなどを使用できるFIA GT3が有利となるか? と思われたが、実際はJAF-GTとマザーシャーシの戦いとなった。
タイムアタック合戦を制したのは、昨年のスポーツランドSUGOで勝利しているビバック86。コースレコードとなる1’17.493を記録。アタックした松井孝允選手は自身初のポールポジションとなった。
「17秒台が出るとは思わなかった。ドライバーがマシンのポテンシャルを十分に引き出してくれた。これなら将来GT500に行っても通用すると思いますね」とタッグを組む土屋武士選手はコメントした。
2位は31号車、ブリヂストンタイヤを履くトヨタプリウスaprGT。こちらも昨年のコースレコードタイムを上回る1’17.995をマークしている。
3位は午前中の公式練習でクラッシュしてしまったスバルBRZ R&Dスポーツ。終了間際で1’18.108を記録して3位に浮上し、ギリギリまでアタックを続けたのだが、タイミング悪く前を走るマシンに接近しすぎてしまい、予選アタック継続を断念。そのままチェッカーとなった。
続いてGT500クラスの予選Q2。タイムアタック合戦は残り2分を切ってから始まった。口火を切ったのはワコーズ4CR RC Fの大嶋和也選手。昨年のコースレコードである1’11.607を上回る1’10.516をマーク。
2番手はケーヒンNSXコンセプトGTを駆る塚越広大選手。こちらも1’10.705を記録した。3番手タイムは最多ポールポジション記録を持っている立川祐路選手のゼントセルモRC F。タイムは1’10.936となっている。
脇阪寿一監督は就任以来初のポールポジションを獲得。マシンがピットに戻ってくる際、写真撮影していた姿が印象的だった。「予選Q1の流れをそのままに思い切り攻めてこい! と送り出しました。本当にガンガン攻めていたので内心ヒヤヒヤすることもありましたが(笑)」と脇阪監督はコメント。
決勝レースは7月24日(日)の14:00にスタート。GT500クラスはまだ本領を発揮していないGT-R、そしてGT300クラスはFIA GT3クラス勢がどんな走りを見せてくるれるのか? 81周のレースはどんなドラマを生むのだろうか?
(写真:増田貴広)