両社ともに農業界のスーパーカーだった!
スポーツカーメーカーの巨頭、ポルシェとフェラーリのエンブレムの跳ね馬のルーツが同じであることは、クルマ好きには有名だが、ポルシェとランボルギーニにも、意外な共通点がある。それは両社が、農業用のトラクターでも名車といわれる製品を作り出していたこと。
ポルシェは、ヒットラーの命を受け、フェルディナント・ポルシェ博士が、1937年からトラクターを製造販売。車名はひねりも落ちもない「ポルシェトラクター」……。(ポルシェ356は1950年、911は1965年のデビュー)。
1962年には、日本の農機具メーカー「ヰセキ」がこのポルシェトラクターを輸入・販売(4年間)。その後1964年から、このポルシェトラクターを下敷きにした、国産トラクター「TBシリーズ」を発売し、日本を代表する農機具メーカーになっていく。
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余談だが、グループCカー全盛期の80年代、ヰセキがメインスポンサーで、Cカー史上最強最速だったポルシェ956を、チューニングパーツメーカーのトラストのチームが走らせて、国内の耐久レースで活躍したという奇縁もある。ちなみに、「ポルシェトラクター」は、ミニカーも出ていて、ネットで探せば購入可能。