【危険】浅溝タイヤは80km/hでも濡れた路面で「浮く」ことがある! (2/2ページ)

NASAの研究で空気圧を高めるとハイドロを起こしにくいことが判明

 とはいえ、いつも新品タイヤを履けるわけではないし、新品タイヤの溝よりも水深が深い道もある。そういう時はどうすればいいかというと、空気圧を高めること!

 NASA(アメリカ航空宇宙局)では、ロケット開発の過程で、水深がタイヤの溝よりも深いときに、ハイドロプレーニングの発生する限界速度を計算し、次のような方程式を導き出している。

 それがこの「V=63√P」という式。「V」は、ハイドロプレーニングの発生速度(km/h)で、「P」は空気圧。例えば、空気圧が2.0kg/㎤だとすると、Vは89.0km/hなので、水深がタイヤの残り溝より深ければ、90km/hではハイドロプレーニング現象を起こすということ。

WEB CARTOP

 同じく、空気圧が2.5㎏/㎤なら、ハイプレ発生限界速度は、99.6km/hになり、3.0㎏/㎤なら、109.1km/hという計算になる。

 いずれにせよ、五部山タイヤの残り溝より水深が深いような場面(水深3.5ミリ)で、高速走行をするのはそもそも問題だが、ゲリラ豪雨などが近づいてきているときは、とりあえず臨時措置として、空気圧を高く設定するのは有効な手立て。WEB CARTOP

 F1でもピレリが最低空気圧を引き上げ、いろいろ話題になっているが、ハイドロプレーニングをはじめ、タイヤにとっては、いろいろと空気圧は低いより高い方が都合がいいということも、覚えておくといいだろう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
趣味
-
好きな有名人
-

新着情報