●そもそもSUVって何?
もともとSUVはアメリカで生まれたジャンル、車型で「スポーツ・ユーティリティ・ビークル」の略である。訳すなら「路面状況が悪いところで行うことも多いスキーやキャンプ、サーフィンにも行ける機動力とスペースを持ったクルマ」といったところだろうか。
SUVが生まれた当時のクルマとしての定義は「強靭なラダー(はしご型)フレームを持つ、ピックアップの荷台にFRP製のシェルと呼ばれるハードトップをかぶせ、人や荷物が乗るようにしたクルマ」であった。
という観点で見ると、日本車では30年ほど前のトヨタハイラックスサーフや日産テラノがピッタリ合致する。そのためピックアップを持たなかったトヨタランドクルーザーや三菱ジープのようなクルマはクロカン(クロスカントリーの略)四駆と呼ばれていた。
しかしクロカン四駆に加え、トヨタRAV4が先駆けとなった「乗用車をベースに最低地上高を上げ、SUVやクロカン四駆のようなスタイルを持つクルマ」が年々増え、今では最低地上高が乗用車より高く、SUVと思えるスタイルをしていれば、SUVに分類されるという状況になっている。