この記事をまとめると
■ターボとは排気ガスの流れを使ってエンジンに空気を過給(押し込む)機構
■5ナンバーで3ナンバーの大排気量車並みの動力性能を得られるターボは存在意義があった
■燃費の悪さとコストの高さによりスポーツモデル以外では絶滅寸前に陥った
排気量以上に空気を押し込んでエンジンパワーを出す装置
最近輸入車を中心に、一時期はランエボやインプレッサWRXといったモータースポーツベース車以外絶滅状態に近かったターボ車が、日本車でも増えつつある。かつては「パワーはあるけど、乗りにくくて燃費が悪い」と言われた時代もあったターボ車がなぜ復権しているのかを、「そもそもターボとは」というところから掘り下げてみよう。
●そもそもターボって何?
ターボとは排気ガスの流れを使ってエンジンに空気を過給(押し込む)機構で、同じ排気量なら過給することでよりパワーが得られる、小さな排気量で大きな排気量並のパワーが出るというもの。機構を簡単に書くとターボ(ターボチャージャー)には排気側、吸気側に羽車が付いており、排気ガスが出ることで排気側の羽車が回ると吸気側の羽車も回り過給が行われ、ベースのNAエンジンより大きなパワーを得られる。
NAエンジンとは自然吸気(ノーマル・アスピレーションもしくはナチュラル・アスピレーション)エンジンのことで、こちらはごく簡単に言えば吸気した空気をそのまま燃やし排気するので、排気量とエンジン回転数相応のパワーしか出ない。
ターボと並ぶ過給機としてはスーパーチャージャーがあり、スーパーチャージャーはエンジンの力を過給することがターボとの違いで、後述するターボの弱点だったレスポンスに優れることがメリットになっている。