長年使用しているサーキットでセッティングを詰める
1916年にスタートし、インディ500に 次ぐ長い歴史を持つ有名なヒルクライムレースであるパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム2016(パイクスピーク)は、レースウィーク初日となる車検日を迎えた。このパイクスピークに長年参戦を続けているモンスター田嶋こと田嶋伸博選手は、その公開公式車検を終えると、すぐさまプエブロという街に移動した。
車検が行なわれたコロラドスプリングスからクルマで40分ほど離れたこの街には、プエブロ・モータースポーツ・パークというサーキットがあり、田嶋選手は今年のパイクスピーク参戦車両である2016年式Tajima Rimac E-Runner Concept_Oneをこのサーキットに持ち込んで走行を開始。このプエブロ・モータースポーツ・パークは、ドラッグレースのコースと周回サーキットが併設(ホームストレートは共用)されており、さらにコースの外周にはオフロードのモータークロス・コースも用意されている。
田嶋選手は、以前のガソリン車での参戦時代からこのサーキットにて、パイクスピーク参戦車両のセッティングを進めてきている。この日も全長2.2マイルのコースの一部セクションを使用(バッテリーの電気残量を考え課題になる部分のみをチェック)して、通常路面に近い舗装やアップダウンのあるコーナーを使用してデータ確認を行なっていた。
もちろん、標高はそれほど高くはないため、パイクスピークのゴール地点と比べれば空気は濃く、ダウンフォースはパイクスピークのコース上とは全く異なる状態になる。そのあたりは長年の経験を持つ田嶋選手だけに、独自の車両のセットアップを行なっているようだ。
パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムは、6月21日から公式練習走行がスタートする。
(写真:青山義明)