ライトのためにも安全面からも点けっぱなしのほうがいい
今でもやっているのを見かける赤信号でのヘッドライト消灯。年輩の方に多いと思われのだか、その昔はけっこう当たり前の風景だったし、オートライトやコンライトなどという、後付けの消灯キットが売られていた。ちなみにこちら、スピードメーターケーブルの回転がスイッチになっているというじつにアナログなもので、速度がゼロになるとボーッとヘッドライトが消えたものだ。
つまり消すのは当たり前だったのだ。それにしてもなぜ消すのか? そもそもの理由としては「光軸がずれやすかったので、対向車がまぶしくないように」や「発電機の容量が小さかったから負担をかけないように」といったところ。結論から言ってしまうと、今ではやる必要がない理由ばかりなのだ。
まぁ、人それぞれの好みだし。。。と言ってしまえばそれまでだが、点灯と消灯を繰り返すのは、そもそもライトによくない。光軸がずれにくくなった今、この点にこそ、信号でいちいち消さなくていい理由がある。
それは従来からのハロゲンバルブだけでなく、HID(ディスチャージ)や最新のLEDでも同じ。そもそもHIDやLEDは寿命がなくて、永遠に交換なしで使えると思っている人もいるけど、そんなことはなくて、寿命が長くなっただけ。
その寿命はなにによるかというと、点灯時間と点灯回数だ。とくにハロゲンやHIDは点灯時に大きな電気が流れる(だから白熱球もスイッチを入れた瞬間に切れることが多かった)ので、点けっぱなしのほうがむしろいいのだ。
また、ドライバーの高齢化などで、対向車がセンターラインを超えて反対車線に飛込んでくるという事件も増えてきた。そういう意味でもできるだけ自車位置をアピールしたほうがよく、ヘッドライトは点けておきたい。
自発光メーターが普及して、点灯するのを忘れて走っているクルマもよく見かけるが、これは別の意味で論外。夜の点灯意識はつねにもっていたいものだ。