より強化した衝突被害軽減ブレーキを装着
5月20日より衝突被害軽減ブレーキAMB2.0を標準装備した三菱ふそう。前モデルAMBよりも、その大きく効果も高い。5月27日に大阪で開催された2016バステクフォーラムでその実演が行われた。
自動ブレーキや車線逸脱警告等といった安全装備の標準化は乗用車の世界ではかなり浸透している。ただ、ドライバーの病変や不注意、居眠りなどによる、トラックやバス等が関係する悲惨な交通事故を鑑みると、むしろ大型車にこそ搭載が必要というのがここ数年来の世の中の風潮だ。
三菱ふそうのバスに関しては車線逸脱警告や運転手注意モニター、蛇行警告等は装備されている。そして衝突被害軽減ブレーキは2013年に標準装着化されたものの、緩やかにブレーキが作動するタイプ(AMB)であった。これは不特定の乗客が乗ることにより、シートベルト着用の有無など異なる条件での乗車が多いために急停車を伴う装備を装着しづらかったことがひとつの理由だ。
ところが冒頭でも述べたような近年繰り替えされる悲惨な交通事故や乗務員の呼びかけから、大型バス内の乗客における後部座席シートベルト着用への意識も高まってきている。消費者庁のリポートによると最近では約40%の乗客がシートベルト着用しているそう。そういった社会的状況を踏まえて、三菱ふそうではトラック等で採用されている従来よりも強化型の衝突被害軽減ブレーキ「AMB2.0」を標準装備し、5月20日より発売を開始した。