【意外と知らない】自動車メーカーエンブレムの由来「国産メーカー編その1」

 メーカーの顔だけに込められた意味や思いは深い

 クルマの顔とも言えるフロントマスクの中心に陣取ることが多いメーカーのエンブレム。そのメーカーを表す象徴とも言えるエンブレムだが、その由来をご存知だろうか? 今回は各メーカーのエンブレムの由来を調査してみた。

トヨタ

 現在のトヨタマークは、1989年10月、会社創立50周年を記念して発表されたもの。

 このトヨタマークは、3つの楕円を左右対称に組み合わせており、楕円が持つふたつの中心点は、ひとつがクルマのユーザー、つまりお客様の心を、そしてもうひとつがクルマのメーカー、つまりトヨタの心を示している。そして楕円の輪郭が、ふたつの心をつなぐ世界を表現しているというわけだ。WEB CARTOP

 マーク内部のふたつの楕円の組み合わせはトヨタの「T」を表現すると同時に、ステアリングホイール、つまり自動車そのものも意味している。そして外の楕円はトヨタをとりまくお客様や世界を象徴するもの。また、マーク背後の空間は、トヨタが「お客さまに伝えるべき価値」の無限の広がりを暗示。その価値とは、「卓越した品質」「期待を超える価値」「クルマの歓び」「革新性」「安全、環境・社会への誠実さ」の5つなのである。

日産

 日産のブランドシンボルには、「旭日昇天を表す円」を貫いた「至誠を表す帯」がデザインされている。これは、「一生懸命誠実を尽くして仕事をすれば、その思いは天に通じ、必ず道が開ける」という日産創業の精神をマーク化したもの。

WEB CARTOP元は日産のブランドの1つである「ダットサン」で使用されていたものがベースとなっており、当時は赤い丸の上に青の横長長方形を重ねたものに「DATSUN」と白抜き文字で記載されていた。現在の形のベースとなったエンブレムは1990年から使用されているが、幾度かの小変更を経て現在のものは2001年から使用されている。

ホンダ

 ホンダのエンブレムはホンダの頭文字である「H」をかたどったものが使用されている。上に向かって幅が広くなっているのは、未来に向かって発展するようにとの意味も込められている。この形のHマークは1963年に登場したホンダ初の4輪車、T360のフロントにも大きくかたどられている。WEB CARTOP237_1なお、現在の枠で囲まれたものが生まれたのは1980年代のこと。「ホンダの4輪マークをつくれ」という創業者・本田宗一郎の一声で作られ、そのエンブレムは1983年のホンダのF1復帰戦から使用されることとなった。なお、エンブレムの輪郭は三味線の箱の輪郭をイメージしているという。

スバル

 2003年7月15日に1953年の創立から数えて50周年を迎えたことにあわせ、将来スバルが新しいブランドイメージを築くことを目指して、スバルの「六連星」をコーポレートシンボルとして定義。現在使用されているエンブレムもこのタイミングで一新された。スバルとは、別名「六連星(むつらぼし)」とも呼ばれる星団の名前で、純粋な日本語。この星団は牡牛座に属し、プレアデス星団(Pleiades)の名でも知られている。また六連星は、富士重工業(当時)が6つの会社(富士重工業、富士工業、富士自動車工業、大宮富士工業、宇都宮車輛、東京富士産業)が合併してできたことにも由来している。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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愛車
日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
趣味
長距離ドライブ
好きな有名人
ザ・リーサルウェポンズ

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