いち早くリトラクタブルヘッドライトを採用したのはマツダ
もちろん、走行中(非点灯時)の空力特性にもリトラクタブルライトは有効。こうしてスーパーカーブームによって日本で一大ムーブメントとなったリトラクタブルライトは、1980年代から多くの車種に採用されることになる。
いち早く取り入れたのはマツダで、初代RX-7、コスモ(3代目)に採用。ホンダ・プレリュード(2代目)、三菱スタリオン、日産シルビア(S12型)、トヨタMR2(初代)など1980年代初頭に生まれたスポーティクーペには欠かせない装備となっていく。
その後、マツダ・ファミリアアスティナやホンダ・アコード、トヨタ・ターセル/コルサ/カローラIIの一部グレードなどなどリトラクタブルライトの装着車は増加。スポーティであることを主張する記号的な装備となっていった。
しかし、1980年代半ばにはアメリカにおいて異型ヘッドライトが認められ、規格型ヘッドライトを使うためのリトラクタブルライトという理由のひとつは意味を失っていく。
それでも1990年代にかけてもリトラクタブルライトの持つスポーツ性は失われない。いわゆるバブル期の後に生まれた国産スポーツカーにも多くのリトラクタブルライト採用車が登場した。
マツダのスポーツカーであるアンフィニRX-7(3代目)、ユーノス・ロードスター(NA型)のほか、日産180SX、トヨタMR2(2代目)、ホンダNSXなどがそれらの例である。
次はリトラクタブルヘッドライトが消えた理由