昨年の総合9位を上まわる可能性も十分
5月27(土)〜28日(日)の決勝を控え、ドイツのニュルブルクリンクで開催されているニュル24時間の予選2回目が終了した。今回、NISSAN GT-R NISMO GT3はSP9クラスに2台がエントリー。ミハエル・クルム/ルーカス・オルドネス/星野一樹/アレックス・バンコムが乗り込む35号車「Nissan R35 GTR Nismo GT3」は、8分27秒657のベストタイムで32位につけた(トップは88号車のHARIBO Racingのメルセデス AMG GT3が記録した8分16秒311)。
といっても、これで32番グリッドが確定したわけではない。ニュル24時間レースは、その前哨戦ともいえるVLNシリーズ(クオリファイレース)の結果を踏まえ、17台に「シード権」が与えられる。35号車はすでにこのシード権を獲得済み。そして、今回の予選2回のベストタイムを踏まえて、さらに13台がシードを獲得。各車1ラップ勝負となる「トップ30予選」で1位から30位までのグリッドが決まるというレギュレーションとなっている(31位以下は予選2回のうちのベストタイムで順位が確定)。つまり、予選でトップタイムを記録したとしても、トップ30予選で失敗すれば下位(最低30位)に沈む可能性もあるということだ。
今回のニュル24時間は、新車のGT3マシンを持ち込んでいるチームが多数。昨年の覇者であるアウディは9台の新型R8 LMSでエントリー、そのほか、メルセデス AMG GTやBMW M6 GT3など、地元ドイツ勢が大挙してNEWマシンで挑んでいる。
予選終了後、35号車のルーカス・オルドネス選手に印象を聞くと、「ライバル勢が多くの新車を持ち込んでいるということで、われわれNISSAN GT-Rは非常にハードな戦いになりそうです。アウディやAMGは予選でかなりの速さをみせています。しかし、GT-R GT3は昨年日本のスーパーGT300クラスとブランパン耐久シリーズでチャンピオンを獲得している実績があるので、精一杯頑張ります」とコメント。
また、星野一樹選手は、「昨日の予選1回目はウエットコンディションでけっこうバランスがよかったのですが、今日のドライコンディションではまだ満足の行く速さを得られていないので、決勝に向けてアジャストしていきたいと思います」と語ってくれた。
24時間という長丁場なので予選グリッドはさほど重要ではないが、ライバルたちの速さを見る限り、決勝レースはかなりハイペースでの展開が予想される。昨年は総合9位を獲得しているNISSAN GT-R NISMO GT3。欧州の強豪マシンを相手にぜひとも「ジャパニーズ・スーパーカー」の意地を見せてほしい! 決勝の情報も現地から速報としてお届けするのでお楽しみに!