排ガスを使って冷却水を温め燃費をアップ
燃費は、ハイブリッドシステムの変更が大きい。まずバッテリーは体積が33%、重量は12.8%も小型軽量化された。さらにモーターも23%小型軽量化された上で、トルクは8N・m、パワーが11kW向上している。パワーコントロールユニットも同様で、23%の小型化と27%の軽量化が図られた。
燃費の面で面白いのはホンダ初採用となる廃熱回収ヒーティングシステムだ。エンジン始動後に排ガスの熱を利用して冷却水を暖める仕組み。冬場など、ヒーターを使用する状況では、温度やバッテリーの状況にもよるが、従来のアコードに比べて約2分も早くエンジンが止まってモーターのみで走る「EV走行」に入るという。
これらの効果で、LXグレードは従来のJC08モード燃費30.0km/L→31.6km/Lへと向上した(EXグレードは30.0km/Lで変更なし)。
走りの面では、まずフロアブレースバーの追加で剛性を上げ、さらにフロントドアガラスを合わせガラス化、吸音材の追加などで、静粛性を高めている。
また、パワーステアリングの制御を変更してフィーリングをアップ、ハイブリッドの泣き所のひとつ、ブレーキタッチもより自然な感覚へと改善された。サスペンションのダンパーも改良し、乗り心地、ハンドリング性能が向上されるなど、細部に渡って見直しが図られたことで、運転がより楽しいクルマを目指したという。
走りの装備面では、「SPORTモード」ボタン、パドルスイッチによる「減速セレクター」が追加された。
「SPORTモード」をボタンで選択すると、アクセル開度に対して加速が鋭くなる制御になる。減速セレクターはいわば「4速のギヤ」がついたようなもので、パドルによってアクセルを戻したときのエンジンブレーキのような減速度が4段階で選択できる。もちろんバッテリーへと充電するエネルギー回生量も減速度に応じて大きくなる仕組みだ。
続いては世界初の最新装備について紹介しよう!