【超速攻試乗】アルファロメオ・ジュリアを中谷明彦がイタリアで全開!(超稀少インカー動画付き) (2/3ページ)

軽量化を狙ってシートもステアリングも位置調整は手動

 新型アルファロメオ「ジュリア」の国際試乗会は、イタリア本国バロッコにあるアルファロメオ社プルービンググランド内テストコースにて行われた。フェラーリのフィオラノテストトラックを思わせるような本格的なレーシングトラックで、僕自身も走るのは初めてだ。

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到着し、パドックへ向かうといきなり「さあどうぞ」とクルマに乗せられた。エンジンの掛け方も仕様も何もわからず、コースの右左もわからないのにいきなり「全開走行OK」と言われたのだ。逆に慎重にならざるを得ない状況。

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ドアを開けるとまずシートに驚いた。シートサポートは全体がカーボンで覆われ軽量かつホールドのよさそうなバケットタイプなのだ。リクライニングももちろん調節可能で、ベストポジションが得られる。シートアジャストは電動化されておらず、これは軽量化を図ってのもののようだ。ステアリングのチルト・テレスコピックも同様に手動だ。

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エンジンを始動しようとしばらくイグニッションボタンを探したが見つからない。するとステアリングの左スポークに赤い「START/STOP」ボタンを発見。無事始動に成功した。足もとのペダルはアルミ製で、アクセルペダルはオルガン式。見栄えも操作性もよくフットレストも同様に備えている。
このクルマはジュリアのトップパフォーマンスグレードである「QUADRIFOGLIO(クアドリフォリオ)」で8速オートマティックトランスミッションを備える2ペダル仕様だ。クアドリフォリオはイタリア語で四つ葉を示し、そのバッヂが誇らしげに飾られる。

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Dレンジに入れて走り出し、ステアリングコラム固定式のパドルでシフトアップしていくと、変速は速いがやや変速ショックが強く感じる。初めはてっきりDCT(デュアルクラッチ)とばかり思っていたが、じつはトルコン式オートマティックで、変速ショックはロックアップの強さを示しているのだと確信した。

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ZF製8速トランスミッションは、クロスレシオのステップギヤ比となっていて小気味いい加速を示す。パドル操作に対する応答性もよくスポーティだ。じつはジュリア・クワドリフォリオには6速マニュアルトランスミッションモデルも用意されているが、走らせた印象は8速オートマティックトランスミッションの方がエンジンの出力特性を上手く引き出せ速くて好印象だった。メーカー公表値では0〜100km/h発進加速は8速オートマ、6速マニュアルともに3.9秒とされていて、動力性能的な差はつけられていないが、実際のトラックでは8速のほうが選択できるギヤが最適化でき走りやすいのだ。

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中谷明彦 NAKAYA AKIHIKO

レーシングドライバー/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

中谷明彦
愛車
マツダCX-5 AWD
趣味
海外巡り
好きな有名人
クリント・イーストウッド、ニキ・ラウダ

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