この記事をまとめると
■ディーゼルエンジンは軽油、ガソリンエンジンはガソリンを燃料とする
■ガソリンエンジンはプラグの火花で着火させるがディーゼルエンジンは自然着火
■一般的にはディーゼルエンジンのほうが圧縮比が高い
勝手に火が付くか火花で着火するかが違う
ディーゼルエンジンは軽油、ガソリンエンジンはガソリンを燃料とする。ガソリンエンジンの軽自動車に軽油を入れてはダメだし、逆にディーゼルエンジンにガソリン燃料を使ってもトラブルが起きる。クリーンディーゼルのムーブメントの影響なのか、燃料の入れ間違いが少なからず起きているということで、最近では啓蒙活動が盛んに行なわれている。
では、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いとは何だろうか。大小様々な違いはあるが、結論としては「使用燃料の違いに合わせて、設計の異なるエンジン」という至極当たり前の話となる。そして、メカニズムでいえば、ガソリンエンジンは圧縮した混合気(霧状のガソリンと空気が混ざったもの)に点火プラグで火花を飛ばして着火して燃焼させるのに対して、ディーゼルエンジンは圧縮することで高温となった空気に燃料を霧状にして噴射することで自然着火させるというのが基本的な違い。
つまり、点火プラグを持っているのがガソリンエンジン、持っていないのがディーゼルエンジンということになる。
シリンダー内で空気を圧縮することで高温にするという関係からディーゼルエンジンは、いわゆる圧縮比(シリンダー内の最少容積と最大容積の比)がガソリンエンジンに対して高めとなる。一方、ガソリンエンジンでは圧縮比を上げ過ぎると燃料が自己着火してしまうため、圧縮比は低めとなる。
しかしながら、マツダのSKYACTIVのように、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンともに圧縮比14.0というケースもあるので、必ずしも圧縮比の違いだけで区別はできない。もっともSKYACTIVの場合も、「ディーゼルエンジンとしては低い圧縮比」と「ガソリンエンジンとしては高い圧縮比」を求めた結果、同じ数値になっているという見方もできる。