若者向けの内外装は素直にカッコイイ
すわ、新型ブルーバード!? かつて名車の誉れ高かった日産ブルーバード。現在はブランドネームが消滅し、シルフィにその役目をバトンタッチしている。だが、スポーティな小型セダン復活を臨む声は多い。そんなおり、CARトップ編集部はブルーバード後継といえるスポーツセダン「ラニア」に試乗するチャンスをゲットした! 果たしてどんなクルマなのか? お伝えしよう。
そもそも日産のラニア(LANNIA)というクルマ、日産が中国にて作った東風汽車との合弁会社「東風日産」が開発した、中国市場向けのモデルだ。同社は「若者向け」に開発したとアナウンスしており、現地での価格は日本円にして200万円から。名前の語源は中国語で「青い鳥」とのことだが、東風日産にとってラニアは「幸せの青い鳥」となりうるのか。
ボディサイズは全長4683×全幅1780×全高1465mm。ホイールベース2700mm。実車を見るとスペックよりもコンパクトにみえる。そして、若者向けというだけあって、確かに内外装デザインはとてもかっこいい。内外装のスタイリングは日産デザインチャイナの若手デザイナーが手がけたという。Cピラーを一部ブラックアウトする処理は、兄貴分のマキシマをほうふつとさせる。
インテリアはセンターコンソールがドライバー側を向いており、スポーティな雰囲気を醸し出しつつ操作性にも優れる。また、ドライカーボン風のパネルを使用するなど、クルマ好きの若者がグッとくるテイストでまとめられている点も好印象。ラティオやシルフィなどの「おっさんセダン」感を感じさせない、若々しいテイストだ。
エンジンは1.6リッター直4HR16DE。組み合わされるトランスミッションはCVTだ。イザ試乗! 残念なことに、走りは内外装ほどスポーティではなかった。あくまでラティオ+αの走りっぷりだ。17インチタイヤ採用の恩恵か、ラティオよりは足腰がしっかりしているが、その分荒れた路面でバタついている。フロントシートももう少しホールド性がほしいところだ。ノート・ニスモ Sほど体育会系でなくてもいいけど、もう少ししゃきっとしてほしい。クルマ好きの若者を啓蒙するためにも、ぜひラニア・ニスモ Sの登場を期待したいところだ。