左右連続の切り返しではややグラつく
ただし、走行中に飛び出してきた動物を避けるような、左右に大きくステアリングを切り返す動きでは上ものが揺すられ、リヤの追従も今ひとつ。このあたりはクルマ作りの上で「どこで割り切るか」なのだろう。予算との兼ね合い、もっとも多い使用シーンなどで作り込みも決まるハズ。ただし先代オーナーなら明らかなシッカリ感、安心感のアップがわかるだろう。
もうひとつ、静粛性も上がった。1リッターの自然吸気(NA)にCVTの組み合わせゆえに、上り坂でアクセルを踏み込むと、エンジンが唸りつつ加速するというのは仕方がない。しかし車内へ入ってくる音量は小さめで、先代よりも1クラス上の質感に感じられた。
ダイハツ側に登録車のライバルを聞くと「お客様から見るとヴィッツ、マーチ、スイフトですね。実際はブーン&パッソは全長が短く、直接的なライバルとは思っていません」とのこと。ヴィッツには1リッターがあるものの1.3リッター、1.5リッターもあり、基本この3台はクラスが上。というわけで持ち込んだ軽自動車のダイハツ・キャストと比較するのがやはり正道のようだ。