【試乗】発売間近と見られるトヨタ・ノア＆ヴォクシープロトに乗った！

サーキットで走っても不安感がない

　今回、発売を間近に控えていると思われるプロトタイプに試乗することができた。場所は千葉県にある「袖ヶ浦フォレストレースウェイ」。背の高いミニバンには場違いなステージである。
最近のミニバンはよく出来ている物が多いが、それでも背の高さによる「コーナリングの怖さ」と「高速走行時の安定感」などは、乗用車系に比べると不利。つまり逆を返せば、「ミニバンをサーキットで乗せる＝開発陣の自信の表れ」とも言えるだろう。

新型G’sでコースイン。コーナリング時にロールはそれなりにするが、ノーマルのようにいきなりグラっと来るのではなくジワーッとロールをする。タイヤも路面にピターっと張り付く感覚が強いので不安感も少ない。実は意地悪して縁石を使うような走りもしてみたが、しなやかな足さばきで挙動が乱れることはなかった。気がつくとコースを目いっぱい使って一生懸命走っている自分がいた。

乗り心地に関しては構内の取り付け道路でチェックしただけなので断言はできないが、先代G’ｓより走りと乗り心地のバランス（特に2列目）が取れていることを確認。
そんなシャシー系のレベルアップに対し、逆に「パドルシフトがないこと」や「パワートレインが物足りないこと」などが気になってしまった。つまり、シャシーが完全に勝っている状態である。オーリスに搭載する1.2リッター直噴ターボとクラウンに搭載される2リッター直噴ターボの間くらいのユニット（1.5リッター直噴ターボが妥当か）などと組み合わせることができたら、もっと「走る／曲がる／止まる」のバランスがいいミニバンになるような気がする。