自動ブレーキなど安全装備も充実
軽自動車よりも余裕のある走りができる1リッターエンジンを積む、コンパクト車のトヨタ・パッソ&ダイハツ・ブーンがフルモデルチェンジを行い、4月12日に発表された。会場には、“特命”社外取締役に就任したマツコ・デラックスさんが登場。マツコさんは「シートがベンチシートで、私でも座りやすい。
このサイズ感、日本の環境でもちょうどよいサイズ! ちなみに、役員報酬や手当はゼロ(笑)」とコメントした。 主なポイントは以下のとおり。
・1.3リッターはなくなり全車1リッターエンジン+CVTに
・4WD車も全グレードアイドリングストップ機能付きに
・2WD車、4WD車、共に燃費が向上
・室内空間が広く
・衝突回避支援ブレーキなどを含むスマートアシスト?を一部グレードに除き標準装備
・街中のフラットな乗り心地と安心感のある走りを実現
・見た目も異なる上級グレード、パッソMODA(モーダ)/ブーンCILQ(シルク)を設定
まず燃費の向上に関して。エンジンが進化した。吸気ポートのデュアルポート化、インジェクターのデュアル化、圧縮比を従来の11.5から12.5に向上するなどし、燃焼効率がアップしている。
そして空力パーツの採用などで空気抵抗を示すCd値が低減した。
さらに完全停車する前、車速9km/h以下でアイドリングストップする「ecoIDLE」を4WD車もすべて採用。
これらの「e:S(イース)テクノロジー」によって、2WDは28km/L、4WDは24.4km/Lの燃費を実現した。
使い勝手に優れるボディサイズはほぼそのままに、ホイールベースを50mm延長。その結果前後乗員間距離が75mm拡大されたため、居住性が向上している。もちろん最小回転半径は4.6mと街中での取り回しは先代とほぼ同等だ。
じつは新型パッソ&ブーン、徹底した軽量化が行われたが、車両重量は2WDが先代と同じで、4WDは10kg軽くなっている。
なぜか? スポイラー一体型バックドア、フロントフェンダー、フューエルリッドを樹脂化したり、ボディのサイドアウターパネルを全面厚板ハイテン鋼化などによって、車両全体で50kg軽量化しつつ、その分でアンダーボディを補強したり、前後スタビライザーを装着(2WD)するなどして、走りの性能を向上しているのだ。この効果は後日お届けする試乗インプレッションを楽しみに待ってほしい。
安全装備のスマートアシスト?は、衝突警報機能、対車両の衝突回避支援ブレーキ機能、誤発進抑制制御機能(前後)、車線逸脱警報機能、先行車発進お知らせ機能の5つが含まれるシステムだ。これが一部廉価グレード以外に標準装備されたのだから嬉しい限り。
最後に新グレードのパッソ モーダとブーン シルク。上質さを強調したグレードで、外観はフロントマスクを中心に一目で標準車と違うことがわかる。室内も起毛した表皮のシートを使用したり、黒基調の空間にグレージュとマゼンダのアクセントカラーをシート、インパネ加飾、メーターに配している。
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