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スバル「STIチューン」はクルマを知るオトナが満足する走りを提供! (1/2ページ)

スバル「STIチューン」はクルマを知るオトナが満足する走りを提供!

スバル・フォレスターのノーマルとSTIを乗り比べ!

 1988年に設立されたSTIはスバルの100%子会社で、モータースポーツ活動やコンプリートカーの開発/発売、既販車へのスポーツパーツの販売などが主な活動内容だが、今回はわれわれに身近な「コンプリートカー」を紹介していこう。

 1989年にスバルから依頼されて開発した、グループAホモロゲ―ションを得るための特別仕様車「レガシィRS?RA」を皮切りに、独自のチューニングを施したコンプリートモデルを発売。これらのモデルはすべてスバルのディーラーで普通に購入可能な上にノーマル同様に保証も受けられるチューニングモデルとして注目を受けた。

 現在のSTIコンプリートカーの基礎を築いたといっていいモデルはというと、2002年に3代目レガシィをベースに開発された「S401」だ。それ以前は「日本のコンプリートカー=スポーツ性に特化」だったが、S401はサーキット向けではない本物志向のチューニングを行ない、ノーマルよりも付加価値を生み出すというコンセプトを掲げた。以降「S」の名を冠するコンプリートカーは「クルマをよく知っている大人が満足できる走りと内外装の質感も兼ね備えたスペシャルモデル」という立ち位置になった。

 さらに、「STIのコンセプトをより多くのひとに知ってもらいたい」という想いから、車体やサスペンションを中心にノーマルの潜在能力を引き出すモディファイを行なった「tS」を発売。台数限定ながら、これまでスバルの主要なモデルには必ずラインアップされている。その最新バージョンが今回紹介する「フォレスターtS」だ。

 フォレスターはインプレッサ をベースにしたSUVとして1997年に初登場。現在、世界的なトレンドとなっている「クロスオーバーSUV」の元祖といってもいいモデルだ。3代目となる現行はSUVらしさを強 調させたスタイルに加えて、新世代BOXERエンジンによる パフォーマンスアップ、SUVでありながらもオンロード性能の高さに加えて、オフロード性能も引き上げる「X-MODE」 を搭載。日本はもちろん、メインの北米市場でもスバル好調の原動力となっている。

 3代目の登場からすでに3年が経っているものの総合的なレベルは高い。280ps「DIT」を搭載するXTは、スポーツカー顔負けの俊足を見せるし、走るステージを選ばないハンドリングのよさも健在だ。ただ、最新のスバル車(レヴ ォーグ&WRXやレガシィ)と比べてしまうと、操舵フィール やクルマの動きなどの一体感が欠けるのと、乗り心地が粗いのが気になる部分だ。

 おそらく3代目は従来モデルよりもSUVらしさをより強調させたかった のだろう。その上でスバルらしいハンドリングも備える……と 各々の性能は確保しているもの の、総合的なバランスはやや崩 れてしまったように感じる。

 ただ、誤解してほしくないのは、同価格帯の日本車のクロスオーバーSUVと比べれば、依然トップクラスであるという点だ。しかし、上には上がいる。 とくに輸入車系のプレミアムク ロスオーバーSUVはセダン系 とほとんど変わらない走りを構築しているモデルも多い。

 おそらく絶対性能ではフォレスター のほうが勝る部分も多いのだが、 何がそう感じさせるのか? それは6代目レガシィの開発テー マである「動的質感」だと思っている。数値ではなくドライバーがどう感じるのかが大事……。  

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