〈3代目シビックタイプR(FD2)2007?2010年〉筑波アタックタイム:1分08秒33(CARトップ測定)
2007年3月30日に発売されたFD2型シビックタイプRは初の4ドアセダンとなって登場。このシビックタイプRは、サーキットを含むあらゆる走行シーンで「人とクルマの一体感ある操るよろこび」を目指して開発した。
225馬力を発生する2.0リッター自然吸気のTYPE R専用エンジンを搭載し、6速マニュアルトランスミッションを採用。軽量化と高剛性化の両立とともに、タイプR専用のサスペンションや18インチタイヤ、制動力を高める17インチの大径フロントディスクブレーキを採用するなど、高い走行性能を実現。
さらに、低く幅広いフォルムに、空力性能を高める専用エアロパーツの採用など大幅な変更を施し、運転を気持ちよくサポートする専用シートや専用メーターパネルの採用などと相まって、操縦しやすく、タイプRならではの速さと一体となる走りのよろこびを追求している。
期待された筑波アタックでは、筑波のコースとギヤ比の相性が悪く期待したほどタイムが伸びず、1分08秒33だったが、ポテンシャルの高さは言うまでもないところだ。
発売当時価格:283.5万円(全国全国希望小売価格)
〈4代目シビックタイプRユーロ(FN2)2009?2012年〉筑波アタックタイム:1分10秒47(CARトップ測定)
独創的でスタイリッシュなフォルムと欧州で鍛えられた運動性能を合わせ持つプレミアム・スポーツ、シビックタイプRユーロは、2010台の台数限定で2009年11月5日に発売された。
EP3型と同じくイギリスで生産されるFN2型はFD2型と併売される形であり、ピュアスポーツ的なFD2型に対し、エキサイティングな走行性能と洗練された走りを楽しむ大人のプレミアム・スポーツモデルとして幅広い領域での爽快で卓越した動力性能としなやかな乗り味を実現しているほか、左右独立温度コントロール式フルオート・エアコンディショナー、リアヒーターダクトなどを採用し、より快適なドライブを楽しむことが可能となった。
パワーはFD2型の225馬力に対し201馬力となっており、筑波アタックのタイムも1分10秒47ではあったが、ロードカーとして大人も楽しめる実力を発揮している。
なお、2010年10月28日には2010年モデルのシビックタイプRユーロが、1500台限定で発売されている。
発売当時価格:298万円(全国全国希望小売価格)
〈5代目シビックタイプR(FK2)2015年〉筑波アタックタイム:1分07秒375(CARトップ測定)
新型シビックタイプRは、「心昂ぶるブッチギリの走り」をコンセプトに、高い次元でパワー・トルク・レスポンスのバランスを取った新開発「2.0リッター VTEC TURBOエンジン」を初搭載。ホンダ独創のVTECに直噴技術とターボチャージャーを組み合わせ、最高出力310馬力、最大トルク400N・mという歴代タイプRモデル史上最高の性能を達成している。
さらに、エアロダイナミクス性能を高めたエクステリアデザイン、アダプティブ・ダンパー・システム、6速マニュアルトランスミッション、19インチハイパフォーマンスタイヤにより、“走る・曲がる・止まる”という、クルマの基本性能を研ぎ澄まし、サーキットから一般公道まで高次元の走りを堪能できるドライビングフィールを目指したモデルとなった。
ドイツにあるニュルブルクリンク北コースでの開発車両で行われた走行テストにおいて、FF量産車で最速となる7分50秒63※3のラップタイムを記録するなど、高い走行性能を発揮。筑波アタックのタイムもそれにふさわしく、1分07秒375と歴代シビックタイプR最速タイムをマークした。
なお、新型シビックタイプRもイギリスからの輸入車となり、日本国内750台限定で販売。事前に商談予約を入れる方式であったが、750台の枠に対して1万件以上の申し込みがあったと言われている。
発売当時価格:428万円(全国全国希望小売価格)
〈筑波サーキットとは?〉
(文:小鮒康一)