アルプスの水を飲んで快適に新ディーゼルで走る
ジュネーブ・モーターショー取材用に借りた新型メルセデスGLCディーゼルの、SUVらしい快適さと走りの素晴らしさすでにはレポートしたとおりだが、そのクルマで会場のローカルにある「アルプスの水」として有名なエビアンの街を訪ねた。
ジュネーブはスイスの西側、スイスで一番大きな湖、レマン湖に面している。そのレマン湖対岸のエビアンはフランスになる。おいしい天然水として世界的に知られるエビアンの街にGLCを走らせたのだ。ジュネーブ・ローカルと言ってもレマン湖は大きく、対岸のエビアンまでおよそ1時間以上かかる。
静粛性と燃費の良さはピカイチなGLC250d
2.2リッターのディーゼルターボは、いたって静か。なかに乗っているとほとんどディーゼル音は感じないし、震動も少ない。燃費計を見るとリッター20km前後も走っている。渋滞のない道路でのことだが、この実力は凄いことだ。遠くに真白いアルプス山脈を仰ぎながら走る。
この時期のジュネーブ界隈は北海道にいる感じだ。今は雪が降っていないが、数年前のジュネーブショー初日、目が覚めたら外はいきなり銀世界だったことを思い出す。今日は晴れてアルプスが本当にきれいだ。このままシャモニー・モンブランまで行きたい衝動に駆られたが、あそこまでは往復するだけで丸1日かかってしまう。
取水口には今でも街の人たちが水汲みに
お昼前にエビアン着。この寒いシーズンでも観光客がイッパイだ。街を歩き始めてにぎやかな鼓笛隊の音が聞こえ始めた。すると楽しそうな楽隊が行進している。エビアンの街のお祭りらしい。行いがいいからか?グッドタイミング。
エビアンの水が流れ出ているところに行こうと言いだしたのは、同行した佐藤靖彦カメラマンだ。取水口につくと、想像以上にキレイな場所だ。「前に来た時はもっと歴史を感じる場所だった」とカメラマンが言うが「ここがあのエビアンの原水か!」と妙に感動しながら、当然ながら一気飲み。やはり、気分のせいか、きわめて「うまい」。
ボトルやタンクを持った地元の人が水を汲みに来ているが、静かな場所だ。決まってこんな観光地には日本人が多いが、この町でアジア人を誰ひとり見かけない。やはり寒いから日本人にはシーズン・オフか。
日本のコンビニなどでもお馴染みの天然水
エビアンの水がおいしいのは天然のカルシウムとマグネシウムがほどよく混ざっているかららしい。フレンチアルプスの北壁に降った雪や雨が、天然のフィルターを通って出てくる。1年に200~300mしか進まないという。その水は氷河期に生成された地層をゆっくり通過するという。おいしいことは日本でもボトルで売っているから、わかるね?
ともあれ、ジュネーブショー直前前の新型GLCディーゼル・テストドライブは、そんな「清らかな」旅だったのだ。