ディーゼルのGLC250d 4MATICは究極のSUVに思える
3月1日から始まるジュネーブ・モーターショーを前にして、とんでもなく凄い新型に乗ることができた。メルセデスCクラスのSUVとして日本にも上陸したGLCだが、欧州では本命グレードの2.2リッター・ディーゼルターボに早くも乗ることができたのだ。おそらく関係者以外の日本人初か?
日本仕様はガソリン2リッター・ターボ(4気筒)4MATIC(GLC250 4MATIC)だけ。つい数日前に行なわれた日本での試乗会では、早くも大好評。予想通り、ベストモデルCクラスベースのSUVだけに、その走り、使い勝手に絶賛の声が聞こえるが、GLCの本命はディーゼルだった。日本上陸は「しばらく無い」と言われるが、こいつを試乗したら、タチマチ惚れ込んで「日本仕様も作ってよ!」とラブコールしたくなる。
「このクラスのSUV 史上、最高の出来だ」と思ったのは、一目ぼれし過ぎだろうか?偶然借りられた日本にないGLCディーゼルこのクルマに乗ることができたのは偶然だ。空港レンタカーに予約しておいたのはマツダのCX-5だった。しかし、約束の時間に行くと「申し訳ない。CX-5はまだ戻ってきていない。少し待つか、いまならメルセデスCクラスのSUVがあるので、格安でお貸しします」という。「んっ、GLC? GLKの間違いだよな、でも借りてみようか」と駐車場に行って驚くことになる。
発売したばかりのニューモデルがさりげなく置いてあった。日本ではジャーナリスト向けの試乗会が始まったばかりだが、さすが本場ヨーロッパ重要市場のスイスである。早いタイミングでレンタカーだ。借りた車は間違いなく新車のGLC250d 4MATICだった。トルクフルな4気筒クリーンディーゼル2.2リッターターボを搭載。4駆で9速ATの最新テクノロジー満載モデル。
まだ雪が降る恐れのあるジュネーブだから、タイヤは雪に強いピレリのスコーピオのマッド&スノーを装着していた。
アイドリング状態で時速100km/hの滑走?
走り始めてすぐにそのポテンシャルの高さが体感できる。静かなうえにも「静か」でパワフル、トルクフル、4駆らしくない素直でクイックなハンドリング。回転半径の小ささにも驚く。エコモードで走っても力強い。高速道路でATレンジ9速に入って時速100km/hに達しても、タコメーターの針は1350回転しか回っていない。
さらにアクセルをポンと離すと、回転数はアイドリング時の800回転ほど。これで時速100km/hをキープした。グライディングモード(ミッションはニュートラル)の面白さだ。乗り心地はコンフォート、ECOモード共にとても快適。一旦スポーツモード~スポーツ+にするとATは自動で低いレンジにシフトして、アクセルオンで猛烈にダッシュする。冬タイヤを履いているのに、全くそんなことを感じさせない。突き上げの硬さがイマイチ良くないな、と思いつつも絶好調な走り。
ただただそのパフォーマンスと快適さに酔いしれながら、フランスとスイスの国境付近を走りまわった。日本に帰ったらじっくりと日本仕様のガソリンエンジンにも乗って比較してみたい。