F1プロジェクト総責任者に、ハイブリッドのベテランエンジニア就任!
2016年のF1。各チームからマシンが発表され、バルセロナ・カタロニア・サーキットでのプレシーズンテストが始まった。昨年、マクラーレン・ホンダはテストで十分な走行ができなかったが、今年は確実にラップを重ねるなど、まずまず順調な出だしといえそうだ。
そうした中、ホンダから衝撃的な発表があった。なんと、4月1日からの役員人事に合わせて、本田技研工業のボードメンバーにF1担当役員を新設する決定をした。その大役を担うのは、松本宜之氏。本田技術研究所の代表取締役社長との兼務となる。松本氏といえば、初代フィットの開発責任者を務めたことでも知られる名リーダー。新体制強化へのホンダの強い思いが感じられる人事といえる。
さらにF1プロジェクトの総責任者も交代する。新たに総責任者の任につくのは本田技術研究所 主席研究員の長谷川祐介氏。ホンダがワークス参戦していた第三期F1時代にパワープラントを統括するなどF1との関わりが深い上に、市販車におけるハイブリッドシステムのストラテジーを決定した経験もあるなど、エネルギー回生システム全般へ目が利くことが期待される人物である。こちらは3月1日付けの人事配置となっており、現場がスムーズに回るような配慮がなされている。
併せてホンダの管理本部内にあるモータースポーツ部長には、これまで本田技術研究所の四輪R&Dセンター技術広報室長だった山本雅史氏が就任する。ホンダのモーターポーツを司る現場の指令灯となるだけに、山本氏の手腕に期待したいところだ。
これらの大人事移動により、低迷していたホンダのモータースポーツ活動がF1を始め様々な分野にも波及していき、2016年以降に大きく飛躍することを期待したい。