マツダのモータースポーツベース車は、どこまで本気!?
現在、国産メーカーで、もっとも「元気」のあるマツダから、モータースポーツベース車として、ロードスターNR-Aが登場。ワンメイクレースやジムカーナなどで使用されることを考慮したモデルだ。今回、富士スピードウェイのショートコースで土屋圭市さんに試乗してもらった。果たしてその評価は?
「嫌なところがまったくないよ」
ロードスターNR-Aは、とにかく乗りやすいし、扱いやすい。足はしっかりしているし、しっとり。硬すぎずやわらかすぎずの、大人の足に仕上がっている。車高調はいちばん低くしてあるみたいだけど、かなり動かしている印象があるね。サーキットでタイム出すならもう少しロールを減らすセッティングのほうがいいね。ロールオーバーのような動きが少しだけ出ている。ストロークを減らせばロールオーバーを抑えられるかな。ただ、素人が乗るとアンダーっぽくなっちゃうかもしれない。このくらい動いた(ストロークさせた)ほうがいいかもね。
このNR-Aに比べると、標準仕様のNDは、かなりフワフワで、どちらかというと乗り心地重視だよね。オレは、このNR-Aくらいのほうが街乗りでもいいかな。
「ドライビングテクニックを磨くなら、1.5リッターモデルの方がいいよ」
NR-Aは、挙動もおだやかでコントロールしやすい。これなら誰でも楽しめる。もしこれでもっとパワーがあれば立ち上がりのアクセルワークでコントロールできるんだけど、現状の1.5リッターだとベタ踏みだよ(笑)。もし2リッターだったらパワースライドもできるからより楽しいだろうけど……。ただ、運転をうまくなろうとしているドライバーなら1.5リッターのほうがいいだろうね。ウデに自信があるドライバーなら、2リッターのほうがアクセルワークでコントロールしながら、リヤに角度をつけて立ち上がるってことができる。
「普通にサーキットを攻めるならこれで十分だよ」
今回履いていたポテンザRE-11くらいのグリップならこの足まわりがベストマッチしている。タイヤとのバランスもよくとれているね。ただ1.5リッターで300万円近いってのは、やっぱりちょっと価格が高く感じるなあ。86なら2リッターで約300万円なんだからさ。もう少し安いか、あるいは2リッター級のパワーがあれば満点だったけどね。それでも、このクルマには、嫌なところがまったくないよ。どんなクルマでも、無理矢理にでもモータースポーツベースのようなバージョンを作っておかなきゃダメだよ。このままだとモータースポーツの火が消えちゃう。今の時代、やっぱり安全が求められるよね。そうなるとどうしてもクルマは高くなっちゃう。ロードスターはもう少しパワーのあるモデルを用意してほしいかな。
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車種名 | RS |
全長×全幅×全高(mm)
|
3915×1735×1235 |
ホイールベース(mm)
|
2310 |
車両重量(kg)
|
1010 |
エンジン種類 | 直列4気筒DOHC16バルブ |
総排気量(cc)
|
1496 |
最高出力 kW<PS>/rpm
|
96<131>/7000 |
最大トルク Nm<kg・m>/rpm
|
150<15.3>/4800 |
トランスミッション | 6速MT |
JC08モード燃費(km/L)
|
17.2 |
駆動方式
|
FR |
価格(消費税込み) | \2,640,600 |
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