フォード自慢のダウンサイジングターボで本領を発揮する巨艦モデル
フェイスリストなど内外装を一新したフォード・エクスプローラー。この巨漢に搭載されるエンジンが2リッター直列4気筒でも驚かないダウンサイジング時代。それが新世代の2.3リッター直列4気筒エコブーストエンジンに取って代わった。その理由はパワーで7%アップの261ps、トルクは15%アップの42.8kg-mとしながら、燃費を5%改善した高効率化にある。ミッションはフォード全車に搭載のセレクトシフト6速ATで、マニュアル操作時は従来のシフトノブ横のスイッチから、ステアリング裏のパドルに変わった。
エクステリアは力強さを意味するキーワードであるラギッドのもと、ハニカム形状のフロントグリルとLEDヘッドライトが変更され、ローハイトのルーフレール化にともないリヤスポイラーが改良された。個人的には従来の横バーグリルが個性的だと思うが、アメリカに行くとアジアンカーを含めて似たマスクが溢れているだけに、差別化を明確にしたのかもしれない。昔は排気量と気筒数が多ければエラく、価格もそれに比例した。だがこのモデルではXLT(V型6気筒/3.5リッター/4WD)とXLTエコブースト(直列4気筒/2.3リッター/FF)で、駆動方式は違っても489万円と同価格だ。
V6の音色を聞きながら滑らかに安定して進むXLTに対して、エコブーストは直列4気筒のハイピッチな鼓動と一緒に、従来の2リッターよりも軽快に力強く進む。2.3リッターの威力はとくにフル加速で生じるトルクステア感に出力の違いを感じられる。フロントに42.8kg-mのトルクが一気に伝わると、「こうなるのか!?」とタイヤを見て納得。エコブーストに装着のタイヤはマット&スノーのオールシーズンタイヤのため、たわみが大きく、旋回加速でこの捻れ感が起こる。とはいえ背の高いアメリカンSUVでは、ままある特性のため、それが理解できれば問題なし。それ以上に進化したダウンサイジングターボのパワフルな走りに、エコブーストの本質を感じることができる。
車名 | エクスプローラー |
グレード | XLTエコブースト |
全長×全幅×全高 (mm) | 5050×2000×1820 |
ホイールベース (mm) | 2850 |
車両重量 (kg) | 2040 |
パワーユニットタイプ | 直列4気筒DOHCターボ |
排気量 (cc) | 2260 |
最高出力 (ps/rpm) | 261/5500 |
最大トルク (Nm/rpm) | 420/3000 |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | CVT |
JC08モード燃費 (km/L) | – |
価格 (万円・税込) | 489 |
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