【試乗】SUV新車販売台数1位! ホンダ「VEZEL(ヴェゼル)」が人気のワケとは (2/2ページ)

通常より高めのSUVらしい視認性とSUVらしい開放感でプラス評価

最低地上高にも余裕があり、SUVゆえに急なスロープや駐車枠の縁石などでバンパーなどを擦る心配をせずに走れるだけで、ストレスがなく心地よい。そのようなSUVの要素を備えながら、室内は適度に包まれる感覚のあるコクピット要素が強いのがいい。しかも、スマホの充電などでも使うUSBポートがふたつあるなど装備も充実。そして何より良かったのがメーター視認性のよさだ。

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ここ近年、急激にクルマの多機能化が進み、それら情報をドライバーに伝えるメーターやインパネまわりは、デザインと大量情報を伝える調整に難航。全般的には、表示文字が小さくゴチャッとして情報が直感的に得づらくなっているが、このヴェゼルを始め、ホンダのインパネはわかりやすい。文字も大きく、昼夜を問わず見やすいのだ。

しかしエアコン操作に採用された最新タッチパネルは若干クセがある。まず、見た目はよく高級感がある。しかし、ブラインドタッチができないし、操作できたのか? 反応が音でしかわからないのが気になる。これは評価がわかれそうだ。

静電タッチ式のエアコン操 作パネルは運転中に操作し づらい。また光が当たって いると表示がみえなくなる
静電タッチ式のエアコン操作パネルは運転中に操作しづらい。また光が当たっていると表示がみえなくなる

また走りはもっと明確。まずボディサイズがとてもよく、住宅街や狭い道も走りやすい。ボディのシッカリ感も高く、若干コツコツ感はあるが、街なかから高速道路、さらにはワインディングをスポーティに走る場面まで含めて、絶えず安定感を備えている。しかもハンドルの手応えも相応のシッカリ感を備えており安心。このような運動性能にかかわるシャーシ部は、かなり高いレベルの仕上りだ。

ハイブリッド特有のブレー キペダルのタッチは進化は すれど未だ違和感があり細 かいコントロールが難しい
ハイブリッド特有のブレーキペダルのタッチは進化はすれど未だ違和感があり細かいコントロールが難しい

一方で判断がわかれそうなのが、ホンダの最新ハイブリッド。基本となる燃費性能や加速力は十分だ。しかも攻めのシステムともいえる、デュアルクラッチトランスミッションにモーターを内蔵させたハイブリッドなので、ダイレクト感やエンジンの吹き上がり感に優れる。しかし、停止時からのスタートを含めて、低速時の変速におけるショックやエンジンが動き出したときに若干ギクシャク感がある。これは早朝などの冷えた状態だと顕著。ちなみに、積極的にエンジンを使用するスポーツモードにするとこうした短所的な特性が弱まる。かり出し中の走行は多くをスポーツモードで走り、結果として気にせず過ごした。しかし、ハイブリッドモデルでスポーツモードを積極的に使うことに抵抗感があるひともいると思うので、ヴェゼルに興味をもったひとは一度その乗り味を確認するのが得策だろう。

ヴェゼルなどホンダの人気車種一覧

諸元表
車名ヴェゼル
グレードハイブリッドX(2WD)
全長×全幅×全高 (mm)4295×1770×1605
ホイールベース (mm)2610
トレッド 前/後 (mm)—/—
車両重量 (kg)1280
パワーユニットタイプ直列4気筒DOHC+モーター
排気量 (cc)1496
最高出力 (kW[ps]/rpm)97[132]/6600
モーター: 22[29.5]/1313-2000
最大トルク (Nm[kg-m]/rpm)156[15.9]/4600
モーター: 160[16.3]/0-1313
トランスミッション7速AT
サスペンション 前/後マクファーソン/車軸式
ブレーキ 前/後ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ 前/後215/60R16/215/60R16
JC08モード燃費 (km/L)26.0
価格 (万円・税込)235.0

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