日産は満を持してストロングハイブリッドを次期セレナに投入
日本のMクラスミニバン市場は、ハイブリッドのトヨタ連合に対して、ダウンサイジングターボとワクワクゲートを投入したステップワゴン、そしてセレナという三つ巴の状況だ。
セレナはモデル末期で台数は減っているものの、ライバルに対して〝大苦戦〞というわけではない。その理由は基本設計や使い勝手、乗りやすさが優れているからという。その証拠にCARトップ2015年9月号の筑波アタックでは、前述の3台のなかでテスターの清水和夫さんは「セレナは乗る前はノーマークだったが、走りのバランスは3台中でトップ。ボディ剛性などの基本性能が優れている」と評価も高い。
日産車の多くはグローバルモデルだが、セレナは数少ない日本専用モデル。日本の販売の要でもあるため、何かの流用、共用ではなくシッカリとコストをかけて開発されており、本質が評価されているのだろう。
では、次期セレナはどのようなモデルになるのか? パワートレインは「Xトレイル・ハイブリッド」に採用されるFF用の1モーター2クラッチのハイブリッドシステムを搭載。現行モデルはハイブリッドといいながらもアシストも回生もわずかだったため、モーターアシストやEV走行を期待する人にとっては期待外れな部分もあった。新型でのフルハイブリッド化はより大きな武器となるに違いない。
プラットフォームも一新され、日産とルノーが共同開発した「CMF(コモン・モジュール・ファミリー)」 のミニバン仕様を採用するのは間違いない。
また、現行モデルでも好評の「エマージェンシーブレーキ」や「MOD(移動物検知)機能付きアラウンドビューモニター」などの安心・安全装備は当然全車標準。東京モーターショーでの登場はなかったが、来年の早いタイミングで市販という流れか?